芥川龍之介全集 三
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ナレーター:
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でじじ
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著者:
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芥川龍之介
このコンテンツについて
<収録作品>
父
百合
三衛門の罪
妙な話
魚河岸
開化の殺人
開化の良人
袈裟と盛遠
犬と笛
文章
貉
糸女覚書
三つの宝
地獄変
南京の基督
邪宗門
<あらすじ>
「地獄変」
堀川の大殿様の元に良秀という天下一の絵師がいた。しかし、人柄は高慢で横柄かつ無慈悲で人情がなく、おごり高ぶっており、その腕前は評価されているものの、人には疎まれていた。
その一方で彼の娘は良秀とは違って気立てがよく、愛敬もあって利口で、殿様にも気に入られていた。やがて娘は殿様の側で仕えるようになっていたが、娘を溺愛する良秀はそれが気に入らず、ある時などは望みの褒美を言えと言われて、娘を返してくれと頼んだほどであった。
ある日、良秀に殿様から「地獄変」の屏風を描けとの命令が下る。実際に目にしたものしか描けないという良秀は、戸を閉め切った部屋で弟子を鎖で縛りつけたり、ミミズクに襲わせたり、またそのミミズクを蛇と戦わせたりして、その様を描くという常軌を逸した創作活動に入る。しかし、創作の最中に、良秀は一つの大きな壁に直面するのだった……
「南京の基督」
宋金花は十五歳の私窩子であり、身体を売って生計を立てていた。彼女の父はもう仕事ができるような状態でなく、腰も立たないといった様子であり、そうする他に父を助けて暮らすことが出来ないのであった。
敬虔なキリスト教徒である彼女は、このような商売をしていることに後ろめたい気持ちはあったが、自分一人が傷付くことで父が救われるのだから、きっと基督さまはわかってくれるに違いないと、健気に思っていた。
ところがある日、彼女は梅毒に掛かってしまう。一向に良くならないのを案じた仲間の売春婦は「移せば治るよ」と助言するが、自分を傷つけるために誰かを傷つけることになるため、金花は躊躇ってしまう。
そんな時、一人の外国人がやって来る。今客を取っていないという金花を買おうというのだが……
<芥川龍之介>
大正期の小説家。1892年東京都生まれ。東大卒。乳児期から母方の実家で育てられた。東京帝国大学在学中の1916年に第四次「新思潮」創刊号に発表した「鼻」が夏目漱石に絶賛され文壇にデビューする。初期の古典を材料にした「羅生門」「芋粥」「地獄変」などの名作を経て、「点鬼簿」「歯車」など自己の周辺にテーマを得た作品に移行。様々なトラブルで心身とも衰弱し、1927年に自殺して36歳の若さでこの世を去る。没後、親友である菊池寛によって、芥川賞が創設された。(c)2018 Pan Rolling
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日本の文学史でも、指折りの短編小説の名手である芥川龍之介。その名を冠する「芥川龍之介賞」(芥川賞)は、今日に至るまで権威のある文学賞として社会的関心を集めています。主に短編小説に多くの傑作を残し、その作品は平易な文体ながらも、その秀逸な言葉選びや、深くまで切り込んだ心理描写の生々しさも相俟って、読み手を瞬く間に作品世界に引き込んでくれます。それも一因となって非常に人気が高い作家であり、没後には、何度も全集が刊行されて広く愛読されています。この度、芥川龍之介全集が、満を持してオーディオブックに登場です。代表作以外にも隠れた傑作が数多く収録されています。通勤や移動の合間にも、文学史上に輝く綺羅星のような作品に触れられる当オーディオブックは、きっと感性にも豊かに響く、意義深い時間を届けてくれることでしょう。こちらはシリーズ第二集です。第一集に続きまして、名作の数々をお届けします。
<あらすじ>
「鼻」
禅智内供の鼻は長さが五六寸あり、上唇の上から顋の下まで下っていた。
そして内供は、人に笑われ、馬鹿にされるこの鼻のことを非常に気にしていた。絶えず他人の鼻を気にしたり、内典外典の中に、自分と同じような鼻のある人物を見出して、せめても幾分の心やりにしようとさえ思った事がある。一方ではまた、積極的に鼻の短くなる方法を試みたが、どれも上手く
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「羅生門」
ある日の暮方の事である。一人の下人が、羅生門の下で雨が止むのを待っていた。彼は四五日前に主人に暇を出されていた。雨が止んだところで、彼に行き先は無かったのである。羅生門の楼の内には、噂に聞いた通り、幾つかの死骸が無造作に棄てられていたが、その中に蹲っている人間を見た。檜皮色の着物を着た、背の低い、痩やせた、白髪頭の、猿のような老婆であった。その老婆は、女性の死骸の首に両手をかけると、丁度、猿の親が猿の子の虱をとるように、その長い髪の毛を一本ずつ抜きはじめた。その様を見た下人は、悪を憎む心に駆られ、太刀に手をかけながら、大股に老婆の前へ歩みよった。老婆は、一目下人を見ると、まるで弩にでも弾かれたように、飛び上った。下人は、老婆が死骸につまずきながら、慌てふためいて逃げようとする行手を塞いで、こう罵った。
「おのれ、どこへ行く」……
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ストーリー
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太宰治の代表作が遂にオーディオブックで登場。
人と違う感覚を持ち、本当の自分を誰にもさらけ出せないまま波瀾の人生を歩んでいく男の半生を当人の視点で描く、
著者の自伝的な小説とも「遺書」とも言われる名作を、じっくりと音声でお楽しみください。
本作品は、1948年に連載小説として発表された太宰治の代表作であり、
同年、連載最終回の掲載を待たずに自殺した太宰の、最後の完結作です。
主人公である「自分」は人と違う感覚を持っており、
本当の自分を他人に見せることができないまま、幼年期から青年期へと歳を重ねていきます。
多くの女性と関係をもち、酒、煙草、さらには薬物へと手を伸ばした「自分」は、
次第に混乱し、人としての道を踏み外していき・・・
破滅的な人生へと堕ちていく男の半生を、当人の手記として描く本作品は、
耳元で展開するオーディオブックでじっくりとお聴きいただくことで、
より深く、リアルな物語として味わっていただけることでしょう。
著者: 太宰 治
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【解説】 「文鳥」は、知人の勧めで飼い始めたが不注意で死なせてしまった文鳥の可憐な姿と自らの心情を描いている。その他、他に、寺の老師に20年ぶりに再会したときの様子を描く「初秋の一日」、敬愛する哲学の外国人教師との交流を描く「ケーベル先生」、小気味良い軽妙な調子で生い立ちを語る「僕の昔」、オノトの万年筆に親しむまでの紆余曲折を語る「余と万年筆」を収録。 【朗読】 wis ※透明感と落ち着きのある声で親しまれている女性朗読家です。
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